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抽象と具象について

 私どもは、社会人になりましたら、常に具体性のある利益を齎さない限り、勤務先を追い出されるという悲哀を味わいます。これは、必定です。何故なら、公務の組織と違って利益を齎さない歯車には“用は無い”ということですから。

 即ち、企業が利益団体であることは承知していながら、黄色い声を上げて侃々諤々(かんかんがくがく)の議論をしている会議などは、全く企業には必要が無いのです。具体性があって、どれだけ自社に利益を齎すかを数字で挙げられて、それも近未来において実現するシラバスであったなら、当該人は評価されるでしょう。

 ですが、会議のたびにパワーポイントを使って目に飛び込んでくる数字が飛び切り凄いものであったとしても、じゃ数字ではなくお客の数と利益の招来(しょうらい)はどうかと聞かれたときに、何も答えられないのでは、抽象性の高い理論武装ができた人によるところが多いでしょう。

 従いまして、実社会では即戦力であって、常に数字の取れる人が要求されます。これを突き詰めて行きますと、企業側の論理は資本家の論理であると云えます。ですから、腹案として、胸中に昇華された理論があったとしても、企画会議や戦略会議での発言では、より具体性があって数字の取れる発言が再優先となるでしょう。