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クレディ・スイス銀行倒産の真相について

 澁澤栄一が、パリの万国博覧会他で学んできた一つに「銀行業務」があるようです。しかし、日本的銀行業務は、所謂商業銀行を指しているのであって、同時に発展的投資銀行との開きが大きくなりました。何故か。この考え方は東洋と西洋では基礎が全く違っているからです。

 西洋においては、リターンが無ければ良い銀行ではないようです。リターンとは、日本語で言う“見返り”以上の財を齎(もたら)すことです。出資法や利息制限法以上に、アンダーグラウンドでの熾烈な戦いは、一攫千金か大貧民のどちらかでしょう。

 こうした戦いの中で揉まれてきた投資家は、先行きもそうでしょうが、自己に対する報酬が高ければ高いほど投資のしがいがあるという『投機行為』なのです。これは、人が本来欲深く、青天井(あおてんじょう)で利益を目論むという、本然の姿をさらしているからでしょう。どうしても、東洋思想には、『限度』という立派な枠がはめられます。更には、平等で利益を享受しようという集団性があるからと考えます。根底には、“嫉妬”という観念があるからでしょう。

 これらには、一人勝ちして施すという理念はありますが、皆で平等にという思想はありません。ですから、西洋での哲学というものが一面強烈な抑え込みからの戒律を示しませんと、誰もが無秩序な様相の中で、我先にということになります。商業銀行では有り得ない結果です。水面下や闇の部分では、どのような決着がついたのかの結論を知りたいものです。