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企業内の個人頼みについて

 企業が、最大の利益追求団体としたなら、企業内の個々人の成績が至上となります。その結果、各人の利潤獲得のために、騙(だま)し合い、奪(うば)い合い、虐(しいた)げあい、が生じてきます。これが、18世紀の前半から生じた第一次産業革命の行き着いたところであったのでしょうが、諸矛盾を生み出し、老幼男女に苦役を強いました。結局、能のある者、才のある者、目端の効く者らによって富の偏在を来しましたので、これではいけないと言った為政者らの出現ということにもなりました。最たるものは、身分と富の偏在を否定した共産主義であったかもしれません。

 ただ、貴族社会、荘園経営社会にあっては、先祖から受け継いで生活できた人たちの不満をも生みだしました。平等がいけない、働かないでいられるのは先祖のおかげ、などの言い分で不平等を維持しようと試みました。この革命も、成功したとは言えません。

 ですが、才のある者と目端の効く者が、利益を漸減することを認めることはないでしょうから、次の策を弄(ろう)します。現代にいたるも一部の憧憬(しょうけい)による、一部の世襲によって、格差を維持したい部類の人たちが贅(ぜい)を尽くしているだけとなっているようです。教育やその他を含めたすべての環境において偏頗(へんぱ)な結果を齎(もたら)していますので、何も変わっていないということになります。何かを変えたいのなら、自己がまず捨てるということを実践しないといけないでしょう。