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コンプレックスとの向き合い方について

 私だけではなくて、皆さんそれぞれに上手く行くことや、何をしても上手く行かないことがあるでしょう。これは、人の才能が万能ではなく、苦手や不得手があるからです。この苦手や不得手が嵩(こう)じますと、“コンプレックス”となって現れます。ですから、現れたら最後、ことを始める前に竦(すく)んでしまって、行動に移せない場合も出てきます。

 コンプレックスとは、自分の性(さが)に対して素直になれない、正直な自分を出せない、出したら皆に笑われるだろう、などという負の気持ちを抱いてしまうからでしょう。更に私どもには、プライドという厄介な自尊心があり、これを捨てることができずにいます。全く捨て去っても何ら問題がないにもかかわらず、後生(ごしょう)大事(だいじ)に抱えたままになっているケースもあります。

 ですが、抱え込んで何時までも持っていますと、重荷になってきます。

こうした重い負担を抱えていますと、何をするにも足が重くなったり、気持ちが向かないという仕儀(しぎ)となって、身体や気持ちがそちらに向かわないというまで心理的負担が嵩じます。

 これでは、楽しい人生も、楽な生活も送ることが困難となります。これらを解消するためにも、進んで向き合ってみませんと解決策は出てきませんし、出口も見えてこないということになります。笑われても、叱られても、窘(たしな)められても、一度は向き合いませんと良い方向には向かいませんので、その都度思い切って正面から向き合うことが肝心です。