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謙遜が美徳かについて

 少なくとも、私が生まれ落ちた地域とか、環境では、へりくだる、自慢しない、控えめなどは、『美徳』の最たるものでした。人前に出ない。人に喰いつかない、人を貶(けな)さない、なども一緒でした。これが、お互いの生き方に美しさを生んできたようです。

 それが何時の頃からか、人前に出て、人を押しのけ、人の意見を無視する、という生き方が当たり前になったようです。そして、人後に落ちるということが負けを意味するというような何か訳の分からない評価につながったようです。勝たないといけない、負けが全てを失くす、というような生活が当たり前となってきました。当たり前なのですから、不都合はあり得ないのでしょうが、今で言えば古希(こき)を過ぎ人たちの道徳観とか倫理観については、私から言わせますと、“随分古いな”という理解です。私自身も、人前で恥をかかないための礼儀や道徳心とかを学んできたようですが、今はほとんど忘れてしまったようです。

 ですが、控えめになっているとか、もっと言っておけばよかったとか、後悔することも多いのも事実です。褒(ほ)められて恥ずかしかったり、業績への尊敬が面映(おもは)ゆかったりしますので、これも古い道徳観なのでしょうが、良いことをしたという意味の美徳とまでは思っていません。

 行為の結果は自己責任ですので、全ての行為を疎(おろそ)かにはできないのでしょうが、当事者間ではその時々が全てです。一所懸命になって最善の結論を出すべきでしょう。