私どもは、レッドオーシャンとブルーオーシャンと言われて2大競争市場があることを知らされています。しかし、レッドオーシャンは熾烈(しれつ)な競争に勝っていきませんと、極貧(ごくひん)以上の莫大(ばくだい)な借金を背負わされ、立ち直れない状態が出現します。
ですから、皆が口をそろえてブルーオーシャンへの切り口を求めるのでしょう。しかし、現実はそんなに甘くはありません。競争市場の大きさから言って、需要(じゅよう)の見込みのない場所では、売り上げも商品化率も一向に上がりませんので、結局何方(どちら)の市場でも戦いの厳しさは同じでしょう。目の付け所の良い人は、何方の市場でも活躍できますし、自分が経営者になりたいだけの目標値の無い人は、潰(つぶ)れていくだけです。
人の多くが、嫌でも雇われて働くことへの忍従を耐えるのには、理由と十分な根拠があるのです。戦わないと利益や売り上げも出せない性格でしたら、人後に落ちて付き従えばいいだけですし、戦いが好きでしたら面と向かって挑(いど)んでいけばいいだけです。
強(し)いて言いますと、レッドオーシャンでの戦いが利益の安定的確保には良いのかもしれません。誰でも飛びつけますし、ある程度の売り上げが確保できます。時代の寵児(ちょうじ)は、どちらの市場でも目の付け所が常人とは全く違って、収益率も売り上げの飛躍的拡大も望んだ以上のリターンがあるようです。