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群集心理について

 私どもは、良いにつけ、悪いにつけ、自身で判断しているように見られても、内発的でも外からの刺激と思考に影響されていることを、本人たちは知らないことが圧倒的です。何故なら、熱い想いが目を曇らせ、情熱が思考を停止させてしまうからでしょう。加えて、この状況を理解しない場の雰囲気が大勢を占めますので、大時計の振り子のように極端から極端に振れて止まらなくなるのです。しかし、ある程度の熱情が覚めますと、一瞬前に何がったかも知らなかったように振る舞え、適正な意見が言えるようになります。これが正に群集心理というモノでしょうから、これを各個別に非難はできませんが、恐ろしいほどの“ちから”となって、その場を圧倒します。これに変更を加えることも、訂正やストップをかけることも当の状況では困難です。正に、「群衆は、そのまま放任されていても、やがて自己の混乱状態に飽きて、本能的に隷属状態のほうへ赴くのである」(⇒19世紀末に活躍したフランスの社会心理学者ギュスターヴ・ル・ボン)。という過去に立証された状況となるのです。

 これは、一人に限定された理解でも、大勢の暴徒への理解でもありません。普段理性的で理知的な人たちでも、余程の制御心が無い限り止めることのできない集団心理となって現れますので、その場では善悪を言い募ることも不可能となります。では、解決策は何かと言いますと、過去の事件・事故を調べても抑止策は無いというのが、私の結論です。