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企業に戦略は必要か

 私どもは、日常の生活や業務において、『惰性』という言葉が蔓延していることには、気付きにくいものです。何故なら、日々の行為は「変わらないこと」が心の安定性を齎すからだと考えるからです。逆に、惰性で過ごしているから、気付きにくいのでしょう。

 これが、一歩違った世界 -即ち、非日常の世界- でしたら、行動の指針がないので、全く迷ってしまうことに繋がるでしょう。こうした変化して止まない、非日常性をも含んでいませんと、毎日が、更に明日が当たり前のように来ると信じた分だけ、被害や災難が大きくなります。此れと同じで、よく言われるのが「カネボウ」でした。あれだけの市場占有率を占めた企業が、今は「クラシエ」にて細々と生きながらえている姿などは、鬼籍に入った人を含めて、大多数の人が慨嘆(がいたん)しているでしょう。

 一代で会社を大きくした人や、大きくなった企業には、簡単に言いますと「社是」がありました。繰り返し刷り込んだ店長や幹部もいたのでしょうが、経営者の意図や姿勢を理解した上での刷り込みでしたので、末端の従業員も納得していたようです。そして、一社員も自社を褒め、当該企業に勤めていることに自信と誇りを持っていました。これが、戦略です。

 良い意味でも、悪い意味でも、自社に拠り所の無い企業は、維持・存続が困難でしょう。