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格差の飛躍的拡大について

 私どもは、戦後の民主主義については、戦前からの教育を受けてきていないために、アメリカが称する民主主義国家の文化と体制を異議を留めずに受け入れてきました。そもそも価値観の違う国の成り立ちが、一朝一夕で変わるものではないにもかかわらず、『敗戦』という塗(と)炭(たん)の苦しみの中で全部を受け容れてきたのです。これが、敗戦後の78年を支配してきましたので、不足や不満をも述べることができずに来ました。“がまん”という言葉に象徴されるように、自己の本心に墨(すみ)を塗ってきたつけが、現代社会において突出してきたのが、『格差』でしょう。戦前は、幕末から明治の開国と共に、啓蒙を主眼として新たな権威を模索してきました。しかし、これも過程において歪(ゆが)められましたので、戦後の第1次安保と第2次安保で、武器を持たずに戦った人たちの意志を汲み取りたいと思います。しかし、格差ではなく、平等の意志でした。

 これが、東条英機らの敷(し)いた呪縛(じゅばく)からの開放を目指すとしたら、戦後78年の格差の飛躍的拡大の良し悪しも理解できるようになる可能性があります。特に、驕(おご)った1980年代後半の浮ついた気分を変えるためにも、思想・信条・良心の自由を勝ち取るべきと考えます。間違った洗脳から塗炭の苦しみを味わった昭和一桁の世代が一番苦しめられました。この人たちの躾を受けた私どもも、思想・信条・良心の自由を取り戻し、格差の何たるかを究明すべきでしょう。この考察が無い限り、格差の拡大は無暗に広がるばかりで、終息には至らないでしょう。