経営者も従事者もともにどうぞ

お困りのことで、コンサルティングをお受け致します

心豊かな社会とは

 近江(おうみ)商人(しょうにん)が良く言っていました「三(さん)方良(ぽうよ)し」という商売の極意を知ってから、何十年と経ちますが、その昔中国には「殷(いん)」という国があったということです。この国の都が「商(しょう)」というところで、ここから発生した言葉が「商人」という言葉だそうです。正確には各自が歴史を紐解(ひもと)いて調べて貰えばわかることですが、定着した感じになるくらいにその地にいた人たちは、“あきない”が上手かったのでしょう。これは、近江商人が言ったように、売り手良し、買い手良し、世間良しということからもわかりますように、モノやカネは潤沢(じゅんたく)ではなくても、末端までモノが行き渡るという経済原則でしょう。個々の取引でも、大きな国の取引でも、基本は一緒です。大金を得るというのは、末端までの人からの収益があるからです。

 欲しいものがあって、これがお互いに交換の対象となることから、流通と消費の手法が出てくるのであって、一方的に奪い合うのは取引でも何でもありませんし、悔しい思いや恨みが嵩(こう)じて、戦いを現出させることにもなるでしょう。これをしなくて良いのが、三方良しの流通原理でしょうから、供給連鎖でも見込み販売や注文販売でも、適正なお互いの利益を見込んだ経営主体があってしかるべきと考えます。

 こうした当たり前の商取引は、下心や裏切りからは出てこないでしょう。