掲題は、世界中から常に批判的に言われてきました。日本国内の型である“メンバーシップ型”雇用の形態です。①年功序列、②終身雇用、③企業内組合などのついては、確かに良い面もあって、強い集団を作り上げることができました。しかしその反面、①出しゃばらない、②我儘にならない、③色を出さない、という平均的労働者の大量生産をしてきました。良いか、悪いかではなく、これが合っていると評価されたことが定着してきたようです。そのために、優秀な人材の墓場ができたり、優秀な人材の流失が繰り返されたりもしました。
シリコンバレーに、特異な人材が集まったのも分かるような気がします。しかし、人口集団内分布でも分かりますように“中央値”にいる人が大多数ですから、これを良否で判断しないで、「国柄」で判断するより他に無いでしょう。
数十年企業で働いた人にとって、過去は素晴らしかったと言っている人もいることは事実ですから、無碍(むげ)にしないで、バランスで考えたら良いと考えています。全てが良くて、後は一切認められない、のではないということです。集団性という意味で、必要な時期があったということも認めるべきです。そして、今は変わるべき時と理解したほうが良いでしょう。その時々、一所懸命になった時期の人への配慮も必要と認識すべきです。