外資系の企業と日本企業の本質的違いは、他者に優しいかどうかの違いでしょうから、一緒に助け合うという関係は育たないのが“外資系”ということになります。これは、善悪で判断することではなく、国や地域の成り立ちが関係しているようです。私個人では、人の感情や意識は、地政学で決められるほど強烈な地理的要因だと考えていますから、人は地政学を超えては存在することが非常に困難だと考えています。また、面積の広さも各個人に与える影響は大きいものがあるでしょう。
この論理から言って、先見性があって、冒険心の強い人たちは、外へ外へという試みを実行していきます。特に、官僚帝国主義を取ってきた中国とは違って、アメリカなどは個々人の思惑の成就が全ての国ですから、個人の成功が全てです。そのために、優秀で先見性がある人たち程、一か所に留まることをしないで常に新しい場所や環境を求めて動き回ります。
これが、優秀な人の行動特性です。ですから、一つの職場や職域では満足しないというのが優秀な人の思考パターンです。そのために、自己にとって有利か不利かで、その場その場の環境を決定づけてしまいますので、優秀な人はどんどん辞めていきます。これらは、競争社会での宿命ですから、土着できる環境にはならないでしょう。
