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柳に風とは

「柳に風」との諺(ことわざ)の原点が何であったのかは、詳しくは調べていませんが、ここでは泰然自若(たいぜんじじゃく)と言う意味でしたら、面白いという自然(じねん)ですね。これには理由があって、私を含む多くの人は、学んで大きくなりたいとか、あの人のように立派な業績を残したい、とかの羨望(せんぼう)を抱くのが通常です。これは、功名心を含めた人間心理の真相でしょう。

 他の動植物には、日々の暮らし以上の大欲は無いからでしょう。生きるのに精いっぱい、毎日暮らすのが辛いなどとはライオンなどは、多分考えていないでしょう。人だから考えるのです。明日のコメをどうしようとか、米びつに残米が少なくなってきているのに、家族が多いから何とかしなければならない、などと家長は考えてしまいます。

 こうした連続が、智恵を生み、巧(たく)むという技(わざ)を蓄(たくわ)えても来たのでしょう。

 ですから、偉人と言われる人が、何に対しても動揺しない、何が来ても驚かない、などは通常人の枠を超えて皆から尊敬されるのかもしれません。私に限って言いますと、揺れますし、おろおろします。人には、持って生まれた“うつわ”という大きさの決まった能力が備わっています。これを大きくしたいがために、刻苦(こっく)勉励(べんれい)する人もいますが、何度警(けい)策(さく)で撃たれても大きくはならないのです。ですから、改めて自己の内心を鑑(かんが)みてみればいいのでしょう。これを“納得”とも言い、『悟り』とも言います。柳に風となりたいものです。