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心を解(と)き放(はな)つということについて

 働くのが嫌いとか、動くことも嫌いだとか、の人たちとは違って、何か仕事がしたい、何か誰にも縛られない仕事がしたい、などの感情が出てきたときには、その感情に重きを置いた方が良いかもしれません。人は、生まれ落ちた時も、今生の別れでも、一人です。たった一人で生き、たった一人で死んでいくわけです。これを非常というか、無常というかは、偉い坊さんか神父さんが考えれば良いことで、私ども平生(へいぜい)の人間界では斯様(かよう)なことさえも考える余裕がなく、実社会に出て働かざるを得なくなるのが最優先で、それが無心でということでしょう。

 こうした業務没入形態が当たり前と考えていきませんと、何時までも親に頼ったり、何時までも廻りの世話になったりで、独立自尊の『こころ』が育たなくなります。諸々の苦しみや怠惰な自己を解放したときには、新しい発見や、自分がしてみたい行動が発見できる可能性があります。これを自助・自救行為というのでしょうが、これは大事な発見です。親に縛られたり、兄弟姉妹に遠慮したり、近所付き合いの煩わしさが出て、如何ともしがたい時などには、効果があります。その昔、佐治敬三の先代鳥井信治郎は、何事にも“やってみなはれ”と言ったそうです。これは有難い言葉でしょう。若い時ほど無鉄砲にできることもありますが、何をして良いのか分からないと言ったほうが当たっている世情で、自分のやりたいことなど直ぐに見つかるものではないでしょう。この言葉を直接伝えてくれる親や廻りには、感謝でしょう。