私の知る限り、“ノマド”とは、原宿などで自由気ままな働き方で仕事を楽しむという形態でしか知りませんでした。これが、掲題のように言われていますのは、全く違った形での働き方だからでしょう。遊牧民という生活スタイルが、気ままなどとイコールになるかどうかは分かりませんが、国や民族の成り立ちで自由・気ままというスタイルは、誰もが憧れることだと信じて止みません。競争社会で他人を出し抜くスタイルが良いという人もいますでしょうが、競争の究極は、出し抜くという以外には優位性を求められません。
ただ、生き物の社会での継続した延命は、自分の才覚で働くということに集約されますから、自分の所在と今後を自己責任で維持して行くには、それなりの覚悟と知恵が必須となるでしょう。そのための方向性や自己の向かう先を、自分なりにみつめて決定して欲しいのでしょうが、現実には障害が多すぎて、困難か不可能と言えるでしょう。
ある人の例ですが、本人に特異な観点・感性と能力がありながら、家族や兄弟姉妹との軋轢で何ものも為し得なかったという現実があったりで、その中から自分のしたいこと、自分の向かう先への配慮が認められなかったことで、人生を無駄にしてしまったという現実を受け入れられなかった人がいたことです。これは、集団性を重んじるか、個人の生き様を重んじるかで大きな違いが出てくるでしょうが、個性を無くすことには反対です。
