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空気は、読めても読めなくても大変とは

 私どもの私生活や業務上では、先輩諸氏から“空気を読め”と言われてきました。これは、直近では政府系の物事にも言えるのですが、「忖度(そんたく)」という悪意のある解釈での理解に繋がりますので、均(なら)した言い方には使いたくはないのです。が、“私でも理解できる歴史”というのがありまして、過去にどんなに素晴らしい制度や法制を布いても、人が悪い意味で狎(な)れてきますと、どんどんと曲がった解釈がされてしまう、ということになると教えています。

 ですから、制度の成立直後は皆さんが、「これは、護ろう」という新鮮な気持ちを後代に伝えるためにも、悪法の介入と排除は必要だと思っています。

 正に、掲題の“どのようにでも解釈できる”文案や言い回しについては、理解力のあるひとでしたら何方も分かるような理解を超えて、曲がった解釈をしてはいけないでしょう。私どもの先輩方が塗炭の苦しみから築き上げてきた律法や制度には、魂のこもった、血の通った、過去からの積み上げがあります。これを上下関係や私的利益のために枉(ま)げてしまいましたら、続く人たちがこぞって理解をどんどん違ったほうへ導きます。

 これらを避けるためにも、制度という目に見える訓戒や抑えが出てきているのでしょうから、“読めても・読めなくても”という見合いで、安易に使わずにいてもらいたいと考えます。