経営者も従事者もともにどうぞ

お困りのことで、コンサルティングをお受け致します

挫折に対する向き合い方について

 私は、自分の職業が何であるかをほぼ他人に云ったことはありません。なぜなら、自信が無いし、これと言った得意も持っていなかったからです。これが、専門性や得意分野を持っていましたら、何かと意地を張って言うのでしょうが、皆目ありませんので云わないで来ています。正しいかどうかも分かりませんし、間違っているとも言えない自分がいます。

 ひとには、来し方によって奮い立つような自信を持っていて、漲(みなぎ)る自信で他人を圧倒する人がいます。これはこれでいいのでしょうが、分からないのは万能ではないということでしょう。10億人に一人くらいは万能の人がいるかもしれません。しかし、10万分の1、100万分の1程度の傑物(けつぶつ)はそこらにいるでしょうが、10億分の1はいないでしょう。

 何が言いたいのかと言いますと、古来より稀(まれ)に優れたひとは出てきたのでしょうが、時節や時流に合っていない時であれば、くすんでしまったでしょう。ひとは、先ずは人まねをして生き延び、人と区別して踏(ふ)ん反(ぞ)り返り、人がついてこれないのを見て哄笑(こうしょう)する。他の生物と何も変わらない俗物であるということです。これを身に染みて知っていませんと、『俺は、これだけしたんだ』とか、『俺は、他人の何倍も勉強したから』と言って、自分特有の生き方を正当化します。挫折を挫折とも認めないでいます。蹉跌(さてつ)を蹉跌とも知らないでいます。これが、鼻持ちならないよう過去を糊塗(こと)するのでしょう。ですが、挫折と正直に向き合うことでしょう。