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心の毒とは

 私に限っては、精神的に落ち着きのない子と言われてきたような記憶があります。これは、40人学級でのことでしたが、その中でも勝手に考え事をしていましたら、他のことに気が向かず、自分本位であったようでもあり、そうでなかったような気もしています。が、これは個性というものであって、今でいう発達障害とか精神障害の範疇ではなかったと言えるかもしれません。他所での先輩などは、一クラスに65人もの生徒がいて、一度では授業が成り立たず、午前と午後に分けて授業をしていたと話してくれました。病を見る余裕はなかったでしょう。

私は、1953年生まれですが、その僅か6年前には80万人も多くの出生数があった(⇒私の年は、約183万人の出生数です)と聞き及んでいます。そうした中でも、生徒は各自、自分なりに覚えることや覚えなければならないことなどを峻別(しゅんべつ)して学んでいったと言っていました。

金の卵と言われた世代の人たちは、中学を終えると集団就職で上京しました。何時かは音信も無くなりましたが、お盆に帰ってきたときには颯爽(さっそう)としていました。その先輩たちも、その後どうなったのかは分かりません。先輩たちの病(=心の病気)のことは、全く言われてはいませんでしたが、肺病や癌というよりも、揉まれたり実家や生家に還(かえ)れないという心の病気(=毒)であったような気がしています。一所懸命に働いたのでしょうが、“無意識のうちに心や体にため込んでしまった毒”を、“心の毒”と称した言葉では言い表したがらなかったようです。