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男女間の嘘と自立について

 私個人では、騙されやすいひとは、男女を問わず、基本的に“人が良い”ということにつきます。騙されやすいというのは、社会人としては自己責任ですが、それにしても騙す人の方が圧倒的に悪いのです。が、得てして加害者は巧緻(こうち)に長(た)け、悪いという感情を持っていない人に多いのが特徴です。ですから、被害者に対しても何ら道徳的に反省心を持っていませんし、「ばれたら、しょうがない」程度の意識です。

 これが、繰り返し騙される被害者を生みます。約150年の間、法治優先という制度の下に、自白を供与ししたり、気の弱い人を犯罪者に仕立て上げたりして、限りなく黒い人をも「無罪推定」のもとに、加害者を野に放つということを繰り返してきました。ですから、『冤罪』が無くならないのでしょうが、先ほども言いましたように、男女間に差はありません。やむを得ず、例外的に犯罪を犯してしまった人と、常習的に犯罪行為を繰り返す人の違いは、精神鑑定を受けても判別がつかないほど巧妙です。言い訳が上手いし、振る舞いも自然です。

 ですから、犯罪の意識と観念がはっきりと高い人は、止むを得ない場合でも、犯罪を犯しません。自らの心を追い込み、自死を選択します。しかし、軽く法の垣根を超える人には、“良心”という観念を持っていません。如何にも、自立をしているひとのように振舞い、何度も平然と繰り返します。自立はできていないでしょうから、他人の性にしますのが結果です。